研究課題
開発されたシステムの性能試験およびそれに基づくシステムの改良を行った.1.加工精度の評価:様々な物体に対して加工を行い,加工誤差を評価した.また加工の際の工作機械の動作が適切であるかを評価した.生成された操作アクションの検証として操作アクションの軌跡に基づき,手動操作との比較を行った.また,この操作アクションを初級者に対して手本として提示した場合の有用性を検討した.その結果,本システムを利用することで学習効率が改善されることが確認された.2.システムの改良:操作アクションデフォルメブロックに対してNURBUS補外に用いるパラメータを自動算出できるような改良をほどこした. 情報ネゴシエーションブロックに関しては操作アクションデフォルメブロックの情報と他のブロックの情報とをネゴシエートできるように改良した.技術データベースに関しては複数の事例・複数の操作者に基づいてデータベースを拡充した.仮想空間生成ブロックは仮想空間を可視化し,シミュレータとして利用できるように改良した.さらに,柔軟な物体のシミュレーションに関する新たな方法を提案し,その成果を論文として発表した.なお,前年度はモーションセンサおよびカメラからの情報から姿勢を抽出する際,操作対象の機械に隠れる部分による影響が予想以上に大きく,取得した姿勢が要求精度を満たすに至らないという問題があったが,今年度の改良により大幅に改善された.
2: おおむね順調に進展している
開発工程が前倒しで完了し,かつ,前年度までの問題点が大幅に改善されたという点では極めて順調であるといえるが,現状,検証中の部分があり,多数の事例・操作者に対して幅広い有効性があるという結論を言い切るには至っていない.(次年度は)これらの検証を通して有効性を確認し,必要に応じて改善を加える必要がある.
検証結果を詳細に分析し,システムの理論的な限界を明らかにするとともに改善余地を検討する.現状,仮想空間生成に関して改善を施す余地があり,かつ,それが比較的容易に可能であることが確認できている.この部分を重点的に改善することを通して,システムの有用性を大幅に向上する.
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Neuro Computing
巻: 120 ページ: 287-297
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