複素離散ウェーブレット変換CDWTの並進不変性(SI)の向上に関して,Conjugate Quadrature Filter(CQF)バンクを用いて,次の結果をえた.(1)従来の手法に加えて,実部と虚部の入力信号を偶数と1/2サンプルずらすことで,理論上完全なSIを構成できた.(2)SIを向上させたDWTとして,Quasi-Shift-Invariant(QSI)CDWTと名付け,上の(1)に基づく計算方法を確立した.(3)QSI-CDWTの dualフィルタバンクをlifting stepsに分解し,lifting schemeによって計算できるようにした.(4)画像処理への応用をはかった.
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