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2014 年度 実績報告書

レーザ光の光周波数掃引法による高精度で非接触な物体形状計測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24560517
研究機関金沢大学

研究代表者

飯山 宏一  金沢大学, 電子情報学系, 教授 (90202837)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード光計測 / FMCW / 光距離計測 / 三次元計測 / 光周波数掃引
研究実績の概要

光周波数を掃引したレーザを光源に用いるFMCW方式の光距離センサにおいて、空間分解能および測定精度の向上と、物体形状計測に関する研究を行った。本システムは、参照光と測定物体からの反射光の干渉信号を周波数解析することにより距離を測定する方法である。本システムでは光周波数を時間に対して完全に線形に掃引することが不可欠であるが、実際には光周波数掃引に残存する非線形性のために、空間分解能および測定制度が大きく劣化する。そこで本研究では、補助干渉計を設けて、その干渉信号よりサンプリング信号を生成し、実際のセンシング信号をサンプルしFFT解析を行った。
サンプルした干渉信号のデータ点数は有限であるが、サンプル点にゼロ信号を追加し、かつ、FFT解析後の信号のピーク補間により正確な距離を求めるアルゴリズムを採用した。さらに、光周波数掃引において光周波数が上昇するときと低下するときで外乱の影響により測定距離が異なることを明らかにし、その補正を行った。その結果、1000回測定において30μmの標準偏差で測定できることを示した。
また、レーザ光をビームスキャナで2次元的にスキャンすることで、物体の形状を測定するシステムを構築した。レーザ光を測定対象上で集光することで横方向の分解能を高め、かつ、荒れた表面から散乱される微弱な信号光の受光を可能とした。さらに、レーザ光のスキャンにより測定距離が実際より長く測定されるため、プログラムでその補正を行った。その結果、100円硬貨(刻印の段差150μm)や1円硬貨(刻印の段差60μm)などの、1mm以下の段差形状の計測が可能であることを示した。
さらに、レーザ光を集光せずに大きなビーム径で測定対象に照射し、光検出器アレイで干渉信号の空間分布を測定するシステムも開発し、並列測定が可能で測定時間の短縮が可能であることも示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Linearization of Nonlinear Beat Frequency in FMCW Interferometry through Waveform Modifying Technique2015

    • 著者名/発表者名
      Nor Azlinah Binti Md Lazam, Koichi Iiyama, Takeo Maruyama, Yosuke Kimura, Nguyen Van Tu
    • 雑誌名

      ARPN Journal of Engineering and Applied Sciences

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] FMCW光センサシステムによる物体形状計測2014

    • 著者名/発表者名
      木村洋介、五十嵐彬宏、Nor Azlinah Md Lazam、Nguyen Van Tu、丸山武男、飯山宏一
    • 学会等名
      電子情報通信学会2014年ソサイエティ大会
    • 発表場所
      徳島大学 常三島キャンパス
    • 年月日
      2014-09-23 – 2014-09-26
  • [学会発表] FMCW 光距離センシングシステムを応用した物体形状計測2014

    • 著者名/発表者名
      五十嵐彬宏、木村洋介、Nguyen Van Tu、Nor Azlinah Md Lazam、丸山武男、飯山宏一
    • 学会等名
      平成26年度電気関係学会北陸支部連合大会
    • 発表場所
      富山高等専門学校 本郷キャンパス
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-12
  • [学会発表] Linearization of nonlinear beat frequency in FMCW interferometry through waveform modifying technique2014

    • 著者名/発表者名
      Nor Azlinah Binti Md Lasam, Koichi Iiyama, Takeo Maruyama, Yosuke Kimura, Ngyuen Van Tu
    • 学会等名
      2014 2nd International Conference on Electronic Design (ICED 2014)
    • 発表場所
      ペナン (マレーシア)
    • 年月日
      2014-08-19 – 2014-08-21

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公開日: 2016-06-01  

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