本研究は化学農薬に替わる害虫防除方法の模索であり、超高輝度型LEDの諸特性を積極的に利用した物理的害虫防除光源装置の開発である。開発にあたり近年特に農作物への被害が多い特定害虫種(ヤガ蛾類)や家庭内で特に嫌がられているゴキブリなどに対して、光照射時に誘発する網膜電位応答(ERG信号)特性を明らかにした。そのデータと行動観察とを関連付け、効果的な防除や駆除の物理的方法の確立を行った。実験系の再構築により、ERG信号の継続計測および新種の害虫種に対応し、特に多くのヤガ類やゴキブリ類の色覚特性のデータベースを作成した。計測データに基づき防除あるいは駆除光源装置開発の取り組みにも着手した。
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