研究課題/領域番号 |
24560546
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福島 宏明 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (40377015)
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キーワード | 複数ロボットの制御 |
研究概要 |
交付申請書に記載した「研究の目的」欄で述べたように,「多リンク構造に幅を持たせた多角形領域を編隊の隊形として抽象化し,編隊の「先頭」の速度と「幅」の指令値を実現し,なおかつ先頭が通った経路に沿って隊形を制御する手法の構築」に関する研究を行った.本研究では,狭隘地における群ロボットの移動を実現するために,ヘビ型ロボットのような多リンク構造に幅を持たせた多角形領域を複数ロボットの隊形として考えている.このような隊形の「抽象化」に基づき,操作員により隊形の「先頭」の速度と領域の「幅」指令値が与えられれば,先頭が通った軌道に沿って多角形領域が変化し,同時にロボットを領域内に制御する問題を考えた.このような問題に対して,平成25年度は前年度に提案した手法の実機実験を行い,その有効性を検証した.さらに,上記の問題を発展させ,オペレータが編隊の「幅」を与える必要がなく,目標隊形を自律的に決定する手法を提案した.提案した手法では,各ロボットは外界センサから得られる局所的な情報のみを用いて,障害物がある環境で一部のロボットが群れから分裂することなく,柔軟に隊形を変化させることが可能である.一部のロボットが群れから分裂するのを防ぐために,各ロボットが他のロボットの計測範囲に入っているかどうかを表すグラフ構造を構成し,このグラフの連結性を維持するように,オペレータが操作するリーダロボットと他のロボットの運動が決定される.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度の主目的であった,前年度の提案手法の実験検証,および目標隊形を自律的に決定する手法を提案を行うことができたため.
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に提案した手法の改良と実験検証を行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成26年度の実験検証に用いる移動ロボットを余裕をもって平成25年度に購入する計画であったが,購入予定の機種の大幅なバージョンアップに伴う価格の上昇,納期の長期化により,購入を見送った.一方で,複数のより安価な新製品があり,その選定に時間を要したのが理由である. 既に平成26年度の実験検証に用いる移動ロボットの機種選定は終わっているため,早い時期に購入し,実験検証の準備を行う.
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