研究課題/領域番号 |
24560554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
天野 耀鴻 日本大学, 工学部, 教授 (40370001)
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研究分担者 |
乾 成里 日本大学, 工学部, 准教授 (40176409)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | リラクタンス型洋上風力発電機 / 洋上風力発電システム / 適応ロバストベクトル制御 |
研究概要 |
世界では洋上風力発電機の巨大化に向けて研究開発と事業化を着々に進めている。我が国のエネルギー供給源が多様化して経済の再活性化が図られるために洋上風力発電の導入が不可欠で,欧米の洋上風力発電量を超えるため,巨大化な風力発電機の開発が急務となる。現状では,最大級の数メガワットクラス洋上風力発電機が殆ど誘導型である。しかし,誘導型洋上風力発電機は発電効率の低さが指摘されている。その代わりに,永久磁石型風力発電機は前者より効率のよいが,出力が数百キロワットしかないので,洋上風力発電機を向けていない。 そこで,本研究では,荒波の海での厳酷な環境に耐えるように原発1 基に相当できる新しいリラクタンス型洋上風力発電機の適応ロバストベクトル制御系を初めて開発し,本提案の制御系によってリラクタンス型洋上風力発電機の高効率発電をストレステストで実行することを目的とする。 まず,実験験装置の設計と試作である。我が国の海風の変化が激しいので,この変化特性が表される数理モデルの確立は,気象庁と海上保安庁からもらった情報だけで困難であるため,それらの情報に基づいて荒波の海で風の特性を表す実験を実行することが必要となる。本研究ブロック線図より,実験装置の設計と試作は実験装置班が実行した。 次に,実験測定である。誘導型風力発電機は等価慣性の大きく,弱風の時風力発電の高効率化が難しい。これに対してリラクタンス型風力発電機は等価慣性が極めて小さくて,不規則に変動する自然風で駆動されるので,弱風から強風まで広い風速に対して高効率発電可能となる。しかし,荒波の海で風の変化は非常に激しく,洋上風力発電の安全性と高効率化のため,特に,カットイン領域とカットオフ領域において風の変動に適するリラクタンス型洋上風力発電機の特性を詳細に測定する必要である。実験測定班はリラクタンス型風力発電機の回転子を用いて測定を実行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画の通り進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度では,まず,リラクタンス型洋上風力発電機の数理モデルの解析を行う予定である。荒波の海で風速変動による出力変動を効率よく抑制するために風速のカットイン領域・定格運転領域・カットオフ領域における木目細かな制御方式が不可欠である。そのため,同期リラクタンス型風力発電機の状態空間表現において厳酷な環境に耐えるリラクタンス型洋上風力発電機の数理モデルを解析に確立する。担当は数理解析班となる。 そして,適応ロバストベクトル制御系の構築を実行する予定となる。リラクタンス型洋上風力発電機の数理モデルに対して適応ロバストベクトル制御系を新たに構築し,その制御系のロバスト性,有効性及び適応性について数値解析で検証を行う。担当は制御班である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度,部品購入費として使用する予定だる。
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