セメント産業において廃棄物や副産物の原・燃料へ利用が進んでおり、持続可能な社会の構築のために非常に役立っている。しかし、健全な社会資本を構築するためのセメントの品質を確保することは、最も重要なことである。本研究では、各種の熱量計を開発し、それらの組み合わせによりセメントの初期性能を把握する品質管理・検査ステムを構築した。セメントの初期性能としては、流動性、凝結特性、断熱温度上昇特性および初期強度発現性と熱測定とを関連させ、それぞれ独自の熱測定を提案した。さらに検査システムの適用事例としてスラッジのリサイクル、フッ化物の流動性への影響、セメントの性能予測への利用などについてまとめた。
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