材料劣化もしくは補修が進行しているコンクリートの組織変化を,画像解析により定量的に評価した.その結果,材料劣化に関わる組織の特徴的な変化や修復現象が確認できる寸法レベルが明らかとなった.この際,画像診断として物性との関連づけを行うためには,電気特性の計測と組み合わせることが簡便かつ効果的である.また,超吸水性ポリマー粒子や気泡など,ある程度寸法の大きな粒子分散系を調査対象とするときには,低倍率で視野を広くとることが簡易な画像診断となるためには必要である.また,そのような様々な観察レベルの組織変化に対して点過程の考え方を適用することは,組織の差異の直観的理解および定量的評価に非常に有用である.
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