研究課題/領域番号 |
24560594
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工 |
研究代表者 |
別府 万寿博 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, システム工学群, 准教授 (90532797)
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研究分担者 |
園田 佳巨 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40304737)
前田 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50271648)
浅井 光輝 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90411230)
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キーワード | 粒子法 / 土石流 / 混相流 / 数値シミュレーション |
研究概要 |
本研究課題は,MPS粒子法を用いて土石流を受ける砂防構造物に対する耐衝撃性照査法の高度化を目指すものである.その内容は,①粒子法による固液混相流プログラムの開発および同手法による土石流荷重の評価,②土石流と砂防構造の衝撃連成解析手法の高精度 化,③強非線形材料モデルの開発,に大別される. 平成25年度は,本研究課題の中核となる粒子法を用いた固液混相解析プログラムの検討を行った.土砂の弾塑性挙動を表現するために,粒子法に弾塑性モデル(Drucker-Prager降伏基準)を導入し,斜面崩壊の解析を行った.その結果,土砂の崩壊現象を定性的に再現することができた.同時に,泥流型土石流に対する解析精度を向上する目的で,乱流を考慮したMPS法による土石流シミュレーションを行った.また,有限要素法を用いて礫とコンクリートの衝突解析を行い,礫をモデル化したMPS-DEMモデルにおけるバネ係数を数値的解析から推定した.このDEMモデルと用いて石礫型土石流モデルによる荷重評価解析を行った. これらの研究内容から,今後の課題として,降雨による土質パラメータの変動の表現法や斜面崩壊から土石流までを包含したシミュレーターの開発が必要となることを認識した.今後は,粒子法特有の数値振動等の改善を図りながら,これらの課題について検討を行う必要がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は,土の弾塑性解析を適用した斜面崩壊解析,乱流モデルを考慮したMPS法の開発,FEMによる礫衝突を受けるコンクリートの破壊解析等を行った.水・土連成解析については継続して検討段階ではあるが,それ以外の要素技術については順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,これまでに達成できなかった,土・水連成解析を実施する.本解析プログラムの精度を確認するため,土砂の急水路流動実験を実施し,流動状況や荷重を計測する.開発した解析プログラムを用いて,本実験のシミュレーションを行う予定である. 上記のソフトが完成した後で,実地形を考慮した土石流シミュレーターを開発する.現在,地形ファイルから粒子モデルを生成するソフトを検討しており,このソフトを用いて実地形をモデリングする予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に計画していた実験を中断したため,次年度使用額が発生した. 今年度に実験用計測器材として使用を予定している.
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