残留状態におけるクリープ破壊はせん断クリープ応力比が>1~1.03の範囲ないで得られたが,残留状態におけるせん断クリープ破壊範囲は非常の狭いことがわかった.せん断クリープ応力比に関わらず,第2次クリープから第3次クリープに変わるまでの変位量はほぼ一定で,「限界変位」が存在することがわかった.各種粘土試料を用いて得られた残留状態におけるせん断クリープ試験結果を基に力学モデルを構築し,実験結果から求めた各種パラメータを用いてモデルによる予測値と実験値の比較を行い,構築モデルの妥当性を検証した.その結果,多少のばらつきはあったが,構築モデルで残留状態におけるせん断クリープ破壊をほぼ表現できている.
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