研究課題/領域番号 |
24560615
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
木村 克俊 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70322873)
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キーワード | 海岸鉄道 / 津波 / 高波 / 運行規制 / オペレーション |
研究概要 |
海岸鉄道は我が国の物流や生活を支える重要な施設である.近年,護岸前面の砂浜の消失により,波浪の影響を直接受ける鉄道が増大している.一方,地球規模の環境変化によって,今後は高波の出現頻度の増加が予想され,鉄道車両の危険度は明らかに増大すると考えられる.また,2011年3月11日に発生した東日本大震災では多くの鉄道が津波被害を受け,その復旧を進めるためにも,津波に対する鉄道の安全度評価が重要となる.本研究は,こうした海岸鉄道を取り巻く厳しい環境下において,異常海象に対する総合的なオペレーション手法を提案し,利用者の安全・安心をもたらすことを目的としている. 平成25年度には, 波浪に対しては、1972年12月2日に青森県深浦町の五能線広戸海岸で発生した高波による脱線事故に関する検討を行った.まず、事故発生時の資料を収集し現地の状況を把握するとともに、波浪推算を行って事故が発生した午前5時50分前後の海象状況を推定した。こうした状況を踏まえて、護岸模型(縮尺1/40)を用いて,不規則波による越波実験を行い,最大波作用時における道床前後の浸水状況を求めた.さらに大型実験(縮尺1/4)により道床を再現し,越波を模擬した段波を作用させて石材の移動状況を把握した.これらの結果に基づいて,現地における被災原因を明らかにするとともに、当該路線の高波時のソフト的な安全管理手法をとりまとめた. 津波に関しては,東日本大震災における鉄道車両の津波被害を分析するとともに、系統的な水理模型実験を行って,箱型車両に働く津波力の算定式を提案した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
高波に関する検討に関しては,予定どおり研究が進展し,平成26年度の海洋開発論文集(査読付き)への採択が決定している。津波に関しては,箱型車両に働く津波力に関する実験結果のとりまとめが終了しており、平成26年度中に学会発表の予定である.
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は,これまでの研究成果に基づいて、異常海象に対して鉄道の安全運行を行うための総合的なオペレーション手法を提案する予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた実験の一部を、次年度に延期した。 今年度に行う実験において、謝金として支払う。
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