バングラデシュの粘土と米糠から製作した簡易セラミック膜を用いて、現地溜池水のろ過による浄化を検討した。まず、模擬安定化池の室内実験により、簡易セラミック膜が藻類の分離に有効なことを示し、膜ろ過フラックス、BOD負荷量および滞留時間についての運転条件等を明らかにした。次に現地調査から、溜池を生活用、排水用、農業用、漁業用、都市生活用の5カテゴリーに分類し、それぞれの雨期と乾期の水質特性を明らかにした。これらの溜池水を対象とした簡易セラミック膜による浄化実験から、SS分の除去と大腸菌群および大腸菌の低減性能が確認され、生活用および都市生活用溜池水の衛生リスク低減に有効であることが示された。
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