• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

限界飽水度法を用いた建築材料の耐凍害性評価方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24560674
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

千歩 修  北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10236127)

研究分担者 長谷川 拓哉  北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30360465)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード凍害 / 限界飽水度法 / 片面吸水凍結融解試験 / 窯業系サイディング材 / 吸水試験
研究概要

1)新しい限界飽水度(Scr)算定方法の検討:方法は、①一面凍結試験または片面凍結融解試験の実施、②微小部分の含水率と劣化から限界飽水度を算定、である。ここでは、窯業系サイディング材を用い、劣化の評価方法としては、目視、押し込み硬さ、超音波速度を行った。さらに、既往の実験データの分析から基礎性状(下面吸水試験の初期吸水速度と14日体積含水率)を用いた予測式を求めた。これらの方法で求めたScrには値が大きく異なるものもあり、今後、さらに検討を加える予定である。
2)部位条件および材料性状の変化を把握するための屋外暴露試験体の作製・測定:屋外試験体のイメージについて検討した。試験体の作製および測定は、次年度に行う予定である。
3)建築物の実態調査:建築物の外装材の劣化状況を調査し、写真等を収集した。また、取り壊し建物または外装材の張替建物に対する調査・試験体採取方法の詳細を決定し、張替工事等を行う会社に協力を依頼した。しかしながら、調査を行える物件が見つからず、待機状態となっている。
4)凍結融解時の含水率上昇効果の実験的検討:この検討は、次年度の新しい耐凍害性評価試験方法の検討のなかで行う予定であったが、上記2)、3)が遅れているため、予備的検討を行った。ここでは、窯業系サイディング材を用い、片面吸水凍結融解試験の試験条件(凍結融解速度、凍結持続時間、凍結最低温度)を変え、含水率の変化について検討した。この結果、凍結融解時の含水率上昇効果があることが確認できたが、試験条件の影響は材料種別によって異なる結果となった。また、この試験法は、窯業系サイディング材について、仕上材の効果を評価できる試験法として有用なものであることを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

・モデル建物の作製と屋外暴露試験を実施できなかった:これは、共同研究者の長谷川拓哉准教授が平成24年3月末に緊急入院・手術を行い、しばらくの間、入院したためである。
・実建物の調査、試験体の採取を行えなかった:調査・試験体の採取には、家の持ち主の了解が必要であり、協力を依頼した会社の昨年度の物件の中にこの条件を満たすものがなかったためである。

今後の研究の推進方策

1)新しい限界飽水度(Scr)算定方法の検討:継続して検討を行う。
2)部位条件および材料性状の変化を把握するための屋外暴露試験体の作製・測定:昨年行うことのできなかったモデル建物を作製し、この屋外暴露・測定を開始する。
3)建築物の実態調査:張替等を行う会社への協力依頼を継続して行う。
4)耐凍害性評価方法の検討:各種試験方法、基礎性状を用いた方法等を検討する。さらに、評価に影響する要因について検討する。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度の未使用額は、共同研究者の長谷川拓哉准教授の入院・手術・療養のため、モデル建物の作製ができなかったことによる。
平成25年度には、この未使用額を使用し、モデル建物を作製し、屋外暴露試験を開始する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 微小部分の劣化判定による外装材の限界飽水度推定方法の検討2012

    • 著者名/発表者名
      山下恵介・千歩修・長谷川拓哉
    • 学会等名
      第11回韓国・日本建築材料・施工JOINT SYMPOSIUM論文集
    • 発表場所
      ソウル科学技術大学校(韓国、ソウル)
    • 年月日
      20120827-20120828

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi