本研究では従来の袖壁付きRC柱に比較して損傷を軽減でき,高い靭性を有する片側袖壁付きRC柱を開発した。損傷を軽減させ,靭性を向上させるためのアイデアは①コンクリートの代替としてPVA繊維補強コンクリートを使用することである。②圧縮側の袖壁の内・外端部を高強度の円形スパイラル筋で拘束することであり,その拘束範囲を柱頭・柱脚部より2.5t(t:袖壁の厚さ)以上とすることである。 本研究では上記アイデアを実証,確認するために6体の部材実験を実施し,そのアイデアの有効性を示した。また,その実験結果を分析,検討し,設計に必要な耐力および変形性能の評価手法ならびに荷重-変形のスケルトンモデルを提案した。
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