研究課題/領域番号 |
24560729
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
田島 昌樹 高知工科大学, 工学部, 准教授 (90391680)
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研究分担者 |
村田 さやか 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, その他部局等, 研究員 (00462341)
堀 祐治 富山大学, 芸術文化学部, 准教授 (70432119)
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キーワード | 節電 / 省エネルギー / 室内環境 / 乳幼児 / 高齢者 |
研究概要 |
本研究は節電要請下のとくに乳幼児や高齢者等の室内環境のコントロールが容易でない居住者が居住する住宅を対象として、実測及びアンケート調査により現状把握と課題の抽出を行い、健康性、室内環境及びエネルギー消費量についての改善の提案とその効果検証を通じて、室内環境の維持向上と省エネルギーの両立を達成するための一般向け、設計者向けの啓発資料を作成するものである。3年期間の2年目となる本年度迄の実施概要は以下である。 「(1)既往の研究および規基準に関する調査」は24年度終了、ただし新しい情報があればアップデートを行っている。「(2)実測対象の選定と実測」は24年度を中心に実施したが、25年度も継続的に行った。一部の住宅(特に蒸暑地域)の夏期については熱中症の観点から26年度も測定を計画している。「(3)アンケート調査」は24年度から実施を行っているが、(2)の居住者が中心となっており、十分な件数が得られるよう26年度も検討する。「(4)対策・改善効果の検証のための実測」は(2)の対象住宅の中から、室内環境やエネルギー消費量に課題がある住宅を選出し、居住者に協力を依頼して室内環境の向上とエネルギー消費量の削減方法を提案し、測定を実施した。年度ごとに外気条件が異なったため、十分な差異とはなっていないが、(6)において効果を算定した。「(5)改善効果検証のためのアンケート・ヒアリング調査」は特に日射遮蔽や断熱改修を行った住宅にヒアリングを行った。省エネルギーの効果については(6)で実施した。「(6)数値実験による室内環境および省エネルギー性能の検討」は住宅の断熱性能や換気性能および設備機器の水準を変化させて、実現される室内環境とエネルギー性能について、検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実測と実測対象の住宅に関するアンケートについては十分なデータが得られており、数値実験も結果が得られている。しかしながらデータが多いため取りまとめには本年度も時間が必要である。また対象住宅以外のアンケート調査についてはデータの当初の予定を達成するために拡充が必要であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られたデータの整理や分析の継続、アンケート調査を継続する。アンケート調査についてはポイントを絞った項目に変更し、拡充を図る。これらのデータを取りまとめて、最終的成果である啓発資料の作成を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
アンケート調査に費用が掛からなかったこと、省エネルギー改修にかかった費用が小さかったこと、実測住宅で居住者側の理由から詳細な測定ができない物件が複数あったことが原因である 実測(夏期の熱中症を中心に実施)の継続、およびアンケート調査の拡充を計画していることから、主に当該部分に使用する
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