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2012 年度 実施状況報告書

シェアハウス制度の国際比較による日本のストック型社会システムモデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 24560735
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

丁 志映  千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90463835)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードシェアハウス / 国際比較 / 建築制度 / 異世代居住 / フランス / 韓国 / 日本
研究概要

本研究の目的は、既存の建物を単身者向けのシェアハウスとして利活用している、フランス、ベルギー、韓国における国際比較を通して、今後日本における「ストック型社会システム」の重要な構成要素としてシェアハウスを解明する。このため、各国別による法制度と契約形態(普通借家契約と定期借家契約、個別契約と連名契約、サブリース等)、募集方法(Webサイトと不動産屋等)、運営主体(専門業者と家主、NPO、法人等)、シェア居住タイプ(ホームシェア、ハウスシェア、ルームシェア、ゲストハウス等)、建築確認申請方法(住宅と寄宿舎等)、近隣と居住者間交流程度、改修方法(専門業者とDIY、耐震等)などについて明らかにし、これらの制度や条件を用いて空き住宅へのシミュレーションを実施して、最終的には単身者向けの「ストック型社会システムのモデル」を構築することである。
そのため、本年度は、フランスにおける調査と、韓国における予備調査を行った。
1.フランス調査
2013年2月18 日~27 日、フランスの異世代シェア居住関連のNPO7団体、協力機関3団体、民間企業1団体、研究機関1団体、居住者7組、パリ市行政担当を調査対象とした。そのうち異世代シェア居住を手掛けているNPO5団体の7ヶ所については、募集・契約類型や活動実態等についてヒアリング調査を行った。また、異世代シェア居住者に対しては住宅訪問とヒアリング調査等を行った。
2.韓国の予備調査
来年度の韓国シェアハウス制度の本調査前に、予備調査(2012年12月2日~8日)として単身者向けの新たな住宅制度の調査と、韓国第1号のシェアハウス「マイバウムヨンヒ」において建設会社と事業主にヒアリング調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初計画通りにフランス調査を実施し、法制度と契約形態、募集方法、運営主体、シェア居住タイプの関係について解明できるという大きな成果を得た。また、その成果を踏まえて、現在、論文(査読付き)を2編執筆中である。

今後の研究の推進方策

次年度は、ベルギーと韓国における調査を実施する。また、当初計画ではスペインを含めていなかったが、世界で最初に異世代シェアハウス制度を実施したことから、追加でスペインにおいても調査を実施する予定である。
1.ベルギーにおける調査の実施:仲介業者を通さないで、大家自らがシェアハウスの入居者募集・運営・管理を行うカメドランハシーを9~10プロジェクト(ブリュッセル、ルーヴェン)選定し、募集方法や契約形態、入居までのプロセス等、フランス調査と同項目を調査する。特にベルギーの学生の街ルーヴェンには、大家が居住する建物内に学生専用のルームシェアフロアや一般賃貸向けフロアがある住宅が多く、日本の二世帯住宅と空間づくりに類似な点があることから、住宅制度の過去から現在までの変遷について調査する。
2.韓国における調査の実施:公共と民間シェアハウスを各3~4プロジェクト(ソウル)選定し、国が主導する背景や優遇制度、募集方法や契約形態、入居までのプロセス等、フランス調査と同項目を調査する。
3.スペインにおける調査の実施:フランス・韓国調査と同項目を調査する。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (6件) (うち招待講演 4件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 用途転用による二世帯住宅の活用実態の事例について

    • 著者名/発表者名
      塩野敬子・足立結実・松本吉彦・丁志映・小林秀樹
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      名古屋大学
  • [学会発表] 横浜市A邸二世帯住宅のシェアハウス改修計画

    • 著者名/発表者名
      足立結実・塩野敬子・西尾悠子・伊藤香織・丁志映・小林秀樹
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      名古屋大学
  • [学会発表] コーポラティブ住宅の経年変化による 自主管理の課題と領域意識の変化

    • 著者名/発表者名
      丁志映
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 発表場所
      日本建築学会会館
    • 招待講演
  • [学会発表] 障害のある方とない方の様々な住まい事例

    • 著者名/発表者名
      丁志映
    • 学会等名
      千葉大学付属特別支援学校
    • 発表場所
      千葉大学付属特別支援学校
    • 招待講演
  • [学会発表] ただいま、お帰り「分かち合いの住まい-異世代のシェアハウスの可能性」

    • 著者名/発表者名
      丁志映
    • 学会等名
      NPOむすび
    • 発表場所
      NPOむすび
    • 招待講演
  • [学会発表] 単身者の居住問題-空き家・空き部屋の有効活用

    • 著者名/発表者名
      丁志映
    • 学会等名
      都市的土地利用研究会
    • 発表場所
      日本大学
    • 招待講演
  • [図書] 私たちの住まいと生活2013

    • 著者名/発表者名
      丁志映
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      彰国社

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公開日: 2014-07-24  

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