本研究では地域団体の維持管理・運営により公共空間が柔軟に活用されている事例を収集し、実態把握と公共空間の柔軟活用の課題と解決策の把握を目的としている。アンケート・ヒアリング調査を実施した結果、地域団体よる公共空間活用でのハード整備では、建築物設置への制限や複雑な書類手続きなどの課題が特に多い中で、実現に向けて構造物の形状の工夫や周辺住民・町内会の理解の獲得、資金の工面などの解決策に取り組んでいること、地域団体による公共空間の管理運営や活動の課題は住民を巻き込み活動の当事者にすることで解決している一方で、移管による撤去や他団体による活動制限など公共空間ゆえの課題が残っていることが明らかとなった。
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