• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

ポスト都市再生時代の欧州都市における社会的持続性を実現するための計画論の再構築

研究課題

研究課題/領域番号 24560769
研究機関龍谷大学

研究代表者

阿部 大輔  龍谷大学, その他部局等, 准教授 (50447596)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード社会的持続性 / 社会的包摂 / 社会的隔離 / カタルーニャ / 界隈法 / バルセロナ / トリノ / 公共空間
研究実績の概要

平成26年度は、前年度に展開したスペイン・カタルーニャ州の「界隈法」(2004年から施行)の調査を継続し(Cardona, Vilanova i la Geltru;, Rubi;, Santa Coloma de Gramanet, Barcelonaの各自治体)、さらなるフィールド調査を重ね実態把握に努めるとともに、これまでのプログラム適用都市の分析を整理し、計画ツールとしての特徴と限界を考察した。各自治体で衰退の進む「特別に注意が必要な地区」(歴史的市街地、郊外の団地、無秩序に形成されたバラック市街地)では、地区内のスペースが駐車場化し、既存ストックは老朽化、商業活動も弱体化していた状況を踏まえ、界隈法を用いて主に地区内の交通動線の歩行者空間化、広場の修復、移民や単身高齢者が空間を共有できる施設の整備等が実施されている。バルセロナを例に取ると、地区施設や住宅が老朽化し、公共空間も活力を失っていた地区が対象に選定された。衰退地区には観光客が足を運ぶこともなく、単身高齢者や移民の集住地区としての性格を強めつつある。界隈法を用いて、公共空間の整備と社会的包摂プログラムを織り交ぜながら様々な界隈のニーズに丁寧に応答することで、地区住民の帰属意識や自負心を回復させ、生活の質を大幅に改善することを狙っている。都市再生先進都市であるがゆえに生じた、いわば再生後の亀裂や断層を修復していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 計画から戦略へ ──1992 年バルセロナ・オリンピックがもたらした都市 の方法論の変容2014

    • 著者名/発表者名
      阿部大輔
    • 雑誌名

      新建築

      巻: 89 ページ: 194-195

  • [雑誌論文] バルセロナ - ある地中海都市の躍進2014

    • 著者名/発表者名
      阿部大輔
    • 雑誌名

      季刊まちづくり

      巻: 41 ページ: 96-103

  • [学会発表] Revaluing Urban Morphology as Urban Heritage: Case studies on Barcelona and Kyoto2014

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Abe
    • 学会等名
      21st International Seminar on Urban Form
    • 発表場所
      Porto, Portugal
    • 年月日
      2014-07-04 – 2014-07-04
  • [図書] 「市場や学校を核にトリノの移民街が再生する」『持続可能な都市のかたち トリノ、バルセロナの事例から』2014

    • 著者名/発表者名
      阿部大輔
    • 総ページ数
      27
    • 出版者
      日本評論社
  • [図書] 「バルセロナ・モデルの変容と転成」『持続可能な都市のかたち トリノ、バルセロナの事例から』2014

    • 著者名/発表者名
      阿部大輔
    • 総ページ数
      31
    • 出版者
      日本評論社
  • [図書] 「包容力ある地域環境の形成 ― 社会的持続性の観点から」『持続可能な都市のかたち トリノ、バルセロナの事例から』2014

    • 著者名/発表者名
      阿部大輔・的場信敬
    • 総ページ数
      14
    • 出版者
      日本評論社

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi