研究課題/領域番号 |
24560772
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
PERRY 史子 大阪産業大学, デザイン工学部, 教授 (10238719)
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研究分担者 |
塚本 直幸 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (20247878)
波床 正敏 大阪産業大学, 工学部, 教授 (60278570)
吉川 耕司 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (80220599)
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キーワード | 都市計画・建築計画 / 公共交通施設デザイン / デザインプロセス / ヒアリング・実態調査 / LRT(トラム) / 都市公共空間構成要素 / 公共歩行者空間 |
研究概要 |
本年度は、都市公共空間構成要素としての公共交通施設のデザインやその位置づけ等に関し、交通施設・交通計画に直接関わる担当部署・担当者へのヒヤリング、及び、公共空間と交通施設に関する現地実態調査を実施することを主目的として研究を進めた。 ヒヤリング調査は、昨年度、調査対象候補都市としてあげていたスペインのサラゴザ、ビトリア、イギリスのノッティンガム、フランスのアンジェ、モンペリエ、ルマンに対して、準備を始め、調査実施時期等の関係から、フランスのアンジェ、モンペリエ、ルマンに絞って実施した。特にアンジェ、ルマンでは、担当者と共に現地を回り、現状を踏まえたディスカッションを行うことができた。また、これら3都市と共に、2012年にLRTが開通したブレスト(フランス)、2013年開通のトゥール(フランス)等複数都市において現地実態調査を実施した。ヒヤリング調査実施都市では、直接の担当者から交通施設デザイン・交通計画と都市計画に関わる具体的な内容を問うことができ、最近LRTが開通した都市では、都市空間デザインの実態と併せて、トラム情報センターであるMaison de Tram において様々な最新資料を収集することができ、貴重な資料集集をすることができた。そして、これらの成果は審査付き論文、学会発表等にまとめることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地における担当部署・担当者へのヒヤリング調査では、貴重な情報を得ることができたが、6都市程度を想定していたにもかかわらず3都市に留まった。ヒアリング調査では貴重な情報収集ができることがわかったため、引き続き3都市程度のヒアリング調査を実施したいと考える。一方、現地調査では、新たなLRT開通都市での都市空間の実態を視察することができ、都市空間デザインと公共交通施設デザインに関わる有益な情報収集を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、2012年に新たにLRTが開通したル・アーブル、トゥールやオルレアン、ルーアン等を調査対象候補とし、その内3都市程度に対して、交通施設・交通計画担当部署/担当者にヒアリング調査を、そして、それらを含む複数都市に対して、都市公共空間と公共交通施設デザインに関する現地実態調査を実施し、最新の情報入手に努める。そして、都市空間構成要素としての公共交通施設のデザインプロセスに関わる要因を都市構想、都市特性、都市公共空間特性に基づいて抽出し、分析へと進めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していた情報データベース化の基とするGISに関しては、平成25年度にも引き続き適切なGISソフトウェア選択に関して調査を進めていたが、特別なGISソフトウェアの購入ではなく、広く閲覧可能なフリーなGISを用いることとした。一方、現地での担当部署・担当者へのヒアリング調査から非常に有益な情報収集をすることが可能であるとわかったため、平成26年度に引き続き現地ヒヤリング・実態調査が実施できるよう予算使用計画を調整した。 現地でのヒアリング・実態調査のための旅費(65万円*2人=130万円)フランス語・日本語あるいは英語の通訳費用(約3万円*3=9万円)、その他必要な消耗品(26万円)を計画している。
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