研究課題/領域番号 |
24560772
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
Perry 史子 大阪産業大学, デザイン工学部, 教授 (10238719)
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研究分担者 |
塚本 直幸 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (20247878)
波床 正敏 大阪産業大学, 工学部, 教授 (60278570)
吉川 耕司 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (80220599)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 都市計画・建築計画 / 公共交通施設デザイン / デザインプロセス / LRT(トラム) / ヒヤリング・現地調査 / 都市公共空間構成要素 / 公共歩行者空間 |
研究実績の概要 |
本年度は,昨年度までの調査成果をまとめると共に、昨年度に引き続き、都市公共空間構成要素としての公共交通施設のデザインや都市計画の中でのそれらの位置づけ等に関して、交通施設・交通計画担当部署スタッフへのヒヤリング、及び公共空間と交通施設に関わる現地実態調査を実施すること、そして、研究全体を総括することを主目的として研究を進めた。 関連部署スタッフへのヒヤリング調査には、今までに実施した調査成果をふまえ、本研究で主対象として取り上げている新しい公共交通であるLRTの導入時期の違い、都市特性、公共交通施設のデザイン及び公共空間構成の独特な特徴等の視点から、スペインのサラゴザ、ビルバオ、ビトリア、フランスのボルドー、ナント、ブレストを選び、この6都市で実施した。担当者に直接インタビューすることによって、都市ごとの異なる事情や課題に対する解決策と共に,各都市に共通する意識を具体的に探ることができた。また、以前に調査を進めていたスペインのセビリア、マラガ等については、その後の変化を探るために現地実態調査を実施し、トラムの架線レスエリアの拡張に伴う公共交通施設デザインの変化、及び都市景観への意識とデザインの関わりを把握することができた。 15を超える欧州のトラム導入諸都市で現地実態調査を実施した本研究の総括としては、新しい都市公共交通として着目されているLRTを中心とする都市公共交通施設のデザイン・プロセスの仕組み、及びそれに影響を与える要因、都市公共空間構成要素としての都市デザインにおける公共交通施設デザインの位置づけや単なる交通施設以上の付加的な価値やその要因等を見いだすことができた。 本年度の成果は審査付き論文3編、論文2編(掲載確定)にまとめることができた。また、大学学会主催市民講座においても、新しい都市公共空間デザインの一例として調査内容の一部を紹介した。
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