本研究は、高度経済成長期にオリンピックを開催した東アジアの首都、東京(1940年返上・1964年・2020年予定)、ソウル(1988年)、北京(2008年)を取り上げ、それぞれの都市におけるオリンピックを契機とした都市改造の計画・実施を明らかにし、三者を比較するものである。3都市ともに、母都市~緑地帯~衛星都市という模範的な大都市圏計画がとられ、ソウルと北京ではその緑地計画にオリンピックパークが組み込まれ、実施されたのに対し、戦後の東京では緑地計画は実施不能となり、オリンピック会場は小規模な公園緑地を敷地とした分散配置を余儀なくされた。
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