研究課題
基盤研究(C)
本研究は、陸軍省が明治期に刊行した『徴発物件一覧表』の調査過程で作成された徴発物件資料および類例資料を調査した。徴発物件資料は、明治前期における一町村内のすべての民家の平面、附属屋が記録された貴重な資料であり、戦後の民家研究が対象とした地主クラスに加え、遺構が現存しない小規模な民家が含まれていた。本研究は、徴発物件資料の資料的性格を明らかにし、文献資料を援用する新たな民家研究を提示した。さらに徴発物件資料を基礎資料に、建築史研究として分析をおこなうための指標を確立した。
日本建築史・都市史