難加工材であるFe基軟磁性金属ガラス(BMG)の新しい加工方法として、過冷却液体領域における鍛造(いわゆるガラス細工)による厚板の作製について検討を行った。鍛造に適した材料の開発を行い、Fe-Co-B-Si-Nb BMGのNbをYで部分置換することにより、ガラス形成能と飽和磁化の両方を向上させることができることを発見した。また直径1.0~1.5 mmのFe基BMG丸棒を用いて鍛造を行い、良好な軟磁気特性を保ったまま、直径の半分程度の厚さの板材が作製できることを明らかにした。これらの成果は、モーター等の複雑な形状の磁心の作製にも応用できると期待される。
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