本研究では、40年以上の精力的な研究にも関わらず現在でも理解する糸口が得られていない重い電子系物質に注目し、その中のCeNiの電子状態を理解する糸口を得ることを目的に微視・巨視的に攻究した。そのために(Ce-Gd)Niに注目し攻究したところ、 ①Gd低濃度組成域(0.15≦Gd≦0.2)で発現する、RKKY相互作用の崩壊的な減少は”Ceに特有”な現象である可能性が高いこと、②Gd高濃度組成域においてもRKKY相互作用は抑制されている可能性が高いことが判明した。 更に③Gd濃度が0.8→0.5に減少すると、Ceの4f電子状態が磁場の影響を受けることが放射光により微視的に調べることで判明した。
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