研究課題
本研究では、コロナ放電を用いた可視域レーザーでの汎用ガラス(ソーダライムガラスを想定)へのホログラム記録技術の確立とその応用を目的とし、ガラスホログラムの高精度化・高効率化および環境にやさしいガラスホログラムの作製技術の確立を目指している。昨年度までの研究において、研究のほぼ最終目標数値である250nmの凹凸の作製に成功していた。しかしながら、回折パターンにはノイズが乗っており、ガラス表面において拡散していることが分かった。そこで今年度はガラスホログラムの高効率化、およびホログラムのノイズの除去方法について研究を進めた。コロナ帯電における、環状シロキサンの濃度および総量をヒーター温度および帯電時間により制御することにより、環状シロキサンの粒径をおおまかに制御できることが分かった。粒径が大きすぎると散乱の原因となるため、最適な条件で帯電する必要があることが分かった。上記の結果を踏まえ、フーリエ変換ホログラムおよびフレネルホログラムを記録し、フレネルホログラムとしては、ガラスへの記録および再生に初めて成功した。上記の結果をふまえ、さらに均一かつ高面積にホログラムを記録するために、可動式雰囲気制御コロナ帯電装置の作製を行う。また、高精度・高回折効率のガラスホログラム素子の作製や高透明セキュアガラスホログラムへの応用についても新規に実施する基盤研究(C)に引き継いで研究を遂行していく予定である。
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Applied Surface Science
巻: 300 ページ: 149-153
http://dx.doi.org/10.1016/j.apsusc.2014.02.024