窒素ドープ炭素の生成過程を調べるため、ポリアニリンの炭素化過程の窒素種の同定を固体NMRを用いて行った.その結果,400℃~600℃の温度範囲での熱処理では,高分子主鎖の再配列が起き,アミノ窒素はピロール型および3級窒素に変化し,イミン窒素はピリジン型窒素に変化することがわかった.さらに700℃以上の高温熱処理では,五員環の数が減少し,六員環の数が増加し,炭素化が進行していることがわかった. 次に、近年高分子形燃料電池の白金代替カソード触媒として注目を浴びてる金属―窒素含有炭素材料に対し固体NMR解析を行った。その結果、常磁性種の存在が明らかになり金属イオンの存在を実験的に示すことに成功した。
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