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2013 年度 実施状況報告書

微小反応器内で流動する疑似体液からのチタン上へのリン酸カルシウム系化合物の生成

研究課題

研究課題/領域番号 24560821
研究機関新潟大学

研究代表者

木村 勇雄  新潟大学, 自然科学系, 教授 (00169921)

研究分担者 田口 佳成  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (30293202)
キーワードリン酸カルシウム / チタン / 化学工学
研究概要

平成25年度は主に流動場でのリン酸カルシウム(CaP)固体生成について検討した。
1. 間欠流通の影響 連続流通に比べ,間欠流通で生成量が増大した。間欠流通の場合,24 hごとに0.3~12.0 minの間流通した。すなわち,疑似体液は期間のほとんどで停止しているにもかかわらず,流動の影響が現れた。流れ方向の分散数の解析から,分散数要素の一つである分散強度が大きい条件下で生成量が増大することを見出した。レイノルズ数はすべての条件下において100以下であるため,流れは層流であると判定されるが,流れ方向および装置高さ方向の物質移動の影響が示唆された。
2. 流通間隔の影響 生成量が最大となる流通間隔が見出された。
3. 流通時間の影響 流通時間によって流れ方向位置による生成量の差違が認められた。
4. 有効空間容積の影響 有効空間容積によって生成量が変化した。ただし,その関係性は単純な化学量論では説明できず,より詳細な検討が必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

流動条件とCaP生成の関係調査についてはおおむね順調に進行している。
電気化学的評価については,現有設備で有意な結果を得るにはチタン板の表面積が不足しているために,評価が難航している。
CaPの生成機構を考察するに当たって,溶液側からのアプローチが有効であるとの着想に至り,撹拌場での調査の代わりに溶液組成の影響の調査を開始した。当初予定を一部変更したために達成度が低下した。

今後の研究の推進方策

1. 撹拌場での固体生成操作 撹拌槽内にチタン板を設置してCaPを生成する。槽内フローパターンを考慮して撹拌強度とチタン板表面近傍での流れを設定し,CaP生成との関係を検討する。
2. 溶液組成の影響 特定の溶質濃度を変更した溶液を用い,生成量との関係を評価する。
3. 界面特性評価 流動電位法によってチタン板表面近傍の電位を評価しする。
4. 固体生成機構の推定 以上の結果を基にCaP固体が生成する機構を提案し,流動条件の影響を総括する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Deposition of calcium phosphate on titanium in a confined space

    • 著者名/発表者名
      Isao Kimura, Hiroaki Sato, Yoshinari Taguchi
    • 学会等名
      Collaborative Conference on 3D & Materials Research 2013
    • 発表場所
      Jeju(韓国)
    • 招待講演
  • [学会発表] 制限空間内でのリン酸カルシウム系化合物の生成に及ぼす混合特性の影響

    • 著者名/発表者名
      佐藤裕昭, 田口佳成, 木村勇雄
    • 学会等名
      化学工学会第45回秋季大会
    • 発表場所
      岡山大学(岡山県)

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公開日: 2015-05-28  

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