NiFe2O4の有機物吸着による電気的、磁気的特性変化を利用したデバイス作製のため、NiFe2O4結晶質ファイバー、バルク体、薄膜を開発し、その有機物吸着前後の物性変化に関する研究を行った。NiFe2O4多孔質バルク体において、電気抵抗率温度依存性を1桁以上変化させる酢酸ブチル量は1200μl以上であることが分かった。また、NiFe2O4多孔質薄膜において、ギ酸が最大の18.4%の磁化変化を示すことが判明した。これらの電気抵抗率および磁化変化は、NiFe2O4粒子表面に吸着した極性分子による電界効果によってキャリアとスピンの量や向きが変化したことにより引き起こされたと考えられた。
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