研究課題
基盤研究(C)
常温、1000 Pa以下で水素吸蔵放出するMg-Ni膜について、収差補正付環境制御型透過電子顕微鏡(ETEM)を用いて、試料周りに水素ガスを導入しながら水素化反応その場観察を行った。80 Paに保持した水素雰囲気中で6Mg-Ni膜を30万倍以上の高倍で観察したところ、観察開始から20秒以内でMg-Niアモルファスから2-5 nmの微結晶が生成・成長する様子が動的に観察され、Mg-Ni膜の水素化初期過程を格子像でとらえることに成功した。高分解能TEM像とフーリエ変換像を解析した結果、高分解能観察開始後20秒以内で単斜晶Mg2NiH4が生成し、約1分後にMgH2が生成し始めることが明らかになった。
材料学、固体化学、電子顕微鏡