二層(シード層促進)凝集現象を用い、自己組織化金属ナノ構造薄膜をスパッタ法により作製した。基板とAuやAg層の間に薄い金属シード層(Ti、Fe等)を挿入することで、熱凝集が促進され、良質なナノ構造(ドットやロッド)が形成されることを実証した。二層凝集法を用いると、 (1)薄膜と基板との付着力向上、(2)凝集温度の減少、(3)エピタキシャル成長の促進、(4)基板対称性を反映したナノ構造の形成がなされる。凝集促進のメカニズムは、主に薄膜全体の表面エネルギーの最小化と二層化による熱応力の増加によるものと考えられる。二層凝集法で作製したAu、Agナノドットの光学特性についても調べた。
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