光ファイバー結合型高輝度半導体レーザを複数個用いたフレキシブルラインビームシステムの設計・試作とシステムの特性評価 ・ファイバー結合型半導体レーザの現状調査と国内外各社製品の出力、ビーム特性及び価格の比較を行い、古河電工㈱製の25W級半導体レーザ24本を使用することに決定した。 ・当初計画していた球面平凸レンズ、平凹シリンドリカルレンズ、平凸シリンドリカルレンズを用いる組み合わせレンズ方式では光学系が複雑で高価なことと、選定したレーザのビーム特性に対する整合性がよくないため、よりシンプルで安価な平凸レンズのみで集光する光学系を用いる方式で再設計を行った。その結果、当初予定していたビーム幅の狭い精密なラインビームは得られないかわりに、ビームプロファイルをさらにフレキシブルに変化させられ、1点集光から3mmのライン形状まで得ることができることがわかり、新しい設計に基づいて試作を行った。 ・パワーメータとビームプロファイラを用いて、試作したフレキシブルラインビームシステムの特性評価を行った結果、出力600W、ビーム長3mm、パワー密度60kW/cm2のラインビームが形成できることを確認した。当初の計画のビーム長1.8mm、パワー密度50kW/cm2と比べると、同等のパワー密度でほぼ1.5倍のビーム長が得られることがわかった。 ・本システムは、基本的には24個の集光点の合成であるため、現在、加熱用熱源としてどのくらいのビーム長までレーザ強度の平坦性が維持できるかの検討を行っている。
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