研究課題/領域番号 |
24560917
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
本間 俊司 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (90219246)
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キーワード | Compound Droplet / Front-Tracking |
研究概要 |
本研究の目的は、数値シミュレーションによって同心二重ノズルからの液滴生成を再現し、流路の設計指針や最適な操作条件を見出すことである。 平成24年度は、軸対称の複合液滴生成シミュレーションコードを開発し、その数値実験を行い、流路設計の指針となる以下の知見を得た:①外部流体を加速するためにノズル前方に配置したオリフィスの径によって、液滴生成モードが変化する。②外部流体を加速するためにノズル前方に配置したオリフィスの長さは、液滴生成にほとんど影響がない。③外部流体の流量を制御することによって、複合液滴の生成モードが変化する。 平成25年度は、外部流体の流量が複合液滴の生成に与える影響に焦点を絞り、数値実験を行った。その結果、外部流体の流量がある一定値を超えると液滴径が急に大きくなること、その大きさは元の液滴体積の整数倍であることが確認された。このことから、複合液滴の生成は、界面張力波の成長による分裂機構が支配的であることが明らかとなった。 平成25年度は、このほかに、三次元の複合液滴生成シミュレーションのための計算コードの開発に着手した。同時に、並列計算のための計算機環境の整備を進めた。予備的な数値実験として単一液滴および複合液滴が静止流体中を運動する様子の再現を行い、既往の実験結果と矛盾しない結果が得られた。平成26年度は三次元の複合液滴生成シミュレーション計算コードの開発をさらに進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
軸対称の複合液滴生成シミュレーションコードの開発および数値実験は順調に進んでいるが、三次元の複合液滴生成シミュレーションコードの開発が若干遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
三次元の複合液滴生成シミュレーションのための計算コード開発に注力する。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた謝金の支出が少なかったこと、および学会誌への掲載料などが不要だったため。 学会誌への掲載料など、成果発表への支出が予定されている。
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