研究課題/領域番号 |
24560922
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉田 英人 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30116694)
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研究分担者 |
山本 徹也 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10432684)
福井 国博 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60284163)
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キーワード | ゼ-タ電位 / 電気泳動法 / 沈降天秤法 |
研究概要 |
平成25年度は昨年度試作した装置における下記の改良を実施した。 1 検出皿側壁に付着した小さな泡が消失することによる、急激な質量増加を補正するための処理ソフトの改良;2 沈降部内径を大きくして2次流の発生を可能な限り低減するための最適な沈降部内径の検討;3 沈降部内部の2次流れを数値シミュレ-ションを利用して検討;4 連続型の分級装置によるシリカ粒子を利用した分離性能の確認実験; まず装置検出皿側壁に付着した小さな気泡が消失すると浮力の減少による急激な質量増加が発生する。よってこの質量変化が発生しても、デ-タ処理ソフトを改良することで、正確な電気移動度の算出が可能になった。またソフトの改良により、実験で得られた沈降質と理論的沈降質量がほぼ一致することがわかった。 次に沈降部内径の最適構造に関してはCFDシミュレ-ションを実施した。その結果、沈降部の内径が小さいと内部で発生する2次流れが大きく測定値に影響することがわかった。よってこの2次流れ効果を最小限に評価するための沈降部内径を実験的に検討して決定することができた。分級実験ではシリカ粒子を使用して、また粒子の液中分散手法として超音波を利用した。その結果、今年度改良した装置を使用することで、ゼ-タ電位の粒子径依存性を昨年度よりも高精度に評価できることがわかった。また2種類の連続型の湿式分級実験の結果は本年度改良した装置から得られた測定値を使用することで、実験値と計算値がほぼ一致することがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成25年度予定していた装置の改良及び分級実験に関する研究は予定どうり達成されました。
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今後の研究の推進方策 |
新規に提案する装置はかなり改良を実施していますが、測定結果の変動が若干存在します。そこで今年度は測定値の変動を最小限にするための装置改良について検討したい。 また連続式及び回分式の湿式分級装置における高精度な分級を達成するための装置改良も実施したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
沈降天秤装置の改良のため、外注での部品購入をH25年度実施しなかったので 繰り越しとなった。 H26年度の予算と合わせて、装置の改良、デ-タ処理用の計算機購入、学会発表の旅 費予算を使用する。
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