• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

メソ細孔内の最適な分離場の構築

研究課題

研究課題/領域番号 24560933
研究機関関西大学

研究代表者

三宅 義和  関西大学, 環境都市工学部, 教授 (70111995)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードメソポーラスシリカ粒子 / 擬二次吸着モデル / 拡散係数 / 破過曲線 / Overshoot現象
研究実績の概要

細孔表面をチオール基等で表面修飾した単分散球状メソポーラス粒子を用いて、水溶液中のAg(I), Cd(II)およびPb(II)等の金属イオンの吸着過程をバッチ法により測定した。その結果、吸着過程が擬二次モデルで相関できた。この擬二次モデルの速度パラメータの値が、メソポーラスシリカ粒子内の金属イオンの見かけの拡散係数で相関できることを、初めて提案した。その結果、Ag(I)系で算出された拡散係数の値は、メソポーラスシリカ粒子内の金属イオンの負荷割合と相関できることを示した。この情報はメソポーラスシリカ粒子の分離場を最適に設計する一つの指針を与える。また、他の金属イオンではチオール基よりもシリカ表面の水酸基との相互作用が重要であるという結果を得た。また、市販の球状キレート樹脂による重金属イオンの吸着速度過程も同様に擬二次モデルで相関できた。この系では見かけの拡散係数の値が球状メソポーラスシリカ粒子系での値よりも3桁位大きな値が得られた。この系では拡散場の細孔径が大きいためである。
また、球状キレート樹脂をカラムに充填して破過曲線を測定した。破過曲線を表現する基礎方程式を用い、吸着速度過程を表す項として、従来の線形推進力近似と本研究で提案した擬二次吸着モデル式を用いて破過曲線を算出し、実験結果と比較した結果、擬二次吸着モデルで計算した破過曲線で実測値を相関する事が出来た。この方法で、球状メソポーラスシリカ粒子による破過曲線を測定しようとしたが、粒子径が小さく圧力損失がポンプの性能以上に大きく、今後は造粒法を開発してこの系での破過曲線を算出したい。更に二成分系での破過曲線で、一つの成分のカラム出口濃度が入口濃度よりも大きくなる「Overshoot現象」が観察された。これらの現象の定量化は不十分であるので、今後擬二次モデルを用いた破過曲線を用いて詳細に検討したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Mechanochemcial synthesis of polycrystalline zeolitic imizolate frameworks2014

    • 著者名/発表者名
      S.Tanaka, K. Kida, T. Nagaoka, Y.Miyake
    • 学会等名
      6th FEZA Conference
    • 発表場所
      Leibzigh(ドイツ)
    • 年月日
      2014-09-08 – 2014-09-11
  • [学会発表] Exposed crystal face controlled synthesis of zeolitic imidazolate framework-82014

    • 著者名/発表者名
      K. Fujita, S. Tanaka, Y. Miyake
    • 学会等名
      6th FEZA Conference
    • 発表場所
      Leibzig(ドイツ)
    • 年月日
      2014-09-08 – 2014-09-11
  • [学会発表] Adsorption properties of polycrystalline zeolitic imidazolate frameworks2014

    • 著者名/発表者名
      A. Yasuyoshi, K. Kida, T. Nagaoka, T.Nishiyama, R. Konishi, S. Tanaka, Y.Miyake
    • 学会等名
      6th FEZA Conference
    • 発表場所
      Leipzig(ドイツ)
    • 年月日
      2014-09-08 – 2014-09-11
  • [図書] 分離技術のシーズとライセンス技術の実用化2014

    • 著者名/発表者名
      来田康司、田中俊輔、三宅義和
    • 総ページ数
      166(8)
    • 出版者
      分離技術会編

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi