本研究では,溶液に超音波を照射することでラジカル重合を行うという新規な超音波ポリマー合成法を利用して,超音波照射条件を精緻に制御するによって分子量分布の狭いポリマーを合成するプロセスを構築し,環境温度の変化に追従して鋭い温度応答性を示す感温性ポリマーを合成する手法を確立することを目的とする。 超音波強度が高いほど初期の反応速度が高いこと,反応温度が高いほど反応速度は低いが,温度依存性はあまり大きくないこと,水-エタノール混合溶媒のエタノール組成が高いほど反応速度は低いことを確認した。また,反応速度がある程度高い値になると,分散度の目標値である1.5を下回るポリマーが得られることが分かった。
|