バイオナノ界面研究の研究対象として、本研究では、プラズマ重合有機薄膜とタンパク質分子を選択し、両者の複合体からなるバイオナノ界面に焦点をあてる。生体分子とプラズマ重合膜の複合体からなる十数ナノメートル層のバイオナノ界面の界面構造解析とそのマテリアル/デバイス特性との関係を調べ、性能向上および新機能発現を目的とする。このバイオナノ界面は、医療を支えるバイオマテリアルやバイオセンサにおいて重要な役割を持つ。3年間の研究助成期間で得られた成果は、主に次の2点である。 (1)電気物性の制御された炭層カーボンナノチューブ、プラズマ重合膜、生体分子からなる、高感度バイオセンサの作製を実現できた。 (2)プラズマ重合膜のナノメートルサイズのステップを利用し、通常の方法では不可能であった、肝星細胞のパターニングを実現できた。
|