研究課題/領域番号 |
24560969
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 祥夫 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディカル研究部門, 主任研究員 (60321907)
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キーワード | 酸化ストレスマーカー / センサー / 分子プローブ |
研究概要 |
本年度は、アルデヒド修飾タンパク質を特異的に検出するための蛍光分子プローブ設計・合成および性能評価を中心に行った。それぞれの蛍光分子プローブの蛍光発色団は、これまでに開発したタンパク質検出用試薬を改良し、標的物質との疎水性相互作用による複合体形成および分子内のICT状態の変化によって強い蛍光発光を誘起する部位として4-(ジシアノメチレン)-2-メチル-4H-ピランを有する化学物質および誘導体とした。さらに、アルデヒド修飾タンパク質への特異性を高めるために、チアゾリノン基とヒドラゾン基を導入した。合成した化合物の確認は、1H-NMR、質量分析を用いて行った。これらの蛍光分子プローブが、それぞれ目的とするタンパク質を特異的に認識するかどうかを、蛍光光度法を用いて確認した。その結果、アルデヒド修飾タンパク質添加前は、蛍光分子プローブからは微弱な蛍光が観察されたが、室温下、アルデヒド修飾タンパク質を添加すると、目的のタンパク質と相互作用した時のみ、瞬時に蛍光強度の増加が確認された。検量線については、アルデヒド修飾タンパク質濃度と蛍光プローブの蛍光強度との間には良好な直線関係が成立した。蛍光分子プローブと目的とするタンパク質の解離定数を算出したところ、10-9 Mオーダーの値が算出された。また、妨害物質の影響について検討したところ、無機塩、還元剤、有機溶媒などは、蛍光プローブとアルデヒド修飾タンパク質との反応に影響を与えないことが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、酸化ストレスマーカーを検出するための化合物の設計、合成の継続および合成した化合物の性能評価を行うことであり、有意性のある化合物を見出すことが出来たため
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今後の研究の推進方策 |
今後は、酸化ストレスマーカーを検出するための蛍光分子プローブの合成および性能評価を行うと共に、有意性のある化合物については分子イメージングへの応用を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初購入予定であったマイクロプレートリーダーについて、同程度の金額で性能の良い商品が新たに販売されるということになったため、25年度中での購入を控え、26年度に購入することを決めたため。 開発した分子プローブの性能評価のために必要な実験機器の購入を行う。
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