本研究では,周囲雑音イメージングにおいて雑音源位置が探知映像に与える影響を調査した.ここで,ターゲット前方の雑音源を前方照明,背後を後方照明と呼ぶ.平成26年11月10-14日に内浦湾にて実海域試験を行い,イメージング装置の視野内のターゲットを映像化しながら,同時に雑音源位置を計測した.前方照明では,ターゲット散乱波が優位に計測され,ターゲット方位の受波強度は他の方位より大きくなった.逆に,後方照明では,直達雑音が優位に計測され,ターゲット方位の受波強度が小さくなった.この結果は,周囲雑音イメージングにおいてターゲット映像を正確に解釈するには,雑音源位置を予め把握する重要性を示している.
|