高効率な鉱山廃水処理プロセスの構築を目指し、主要な殿物成分である水酸化第二鉄および水酸化アルミニウムに対するAs(V)、F、Si(IV)、Zn(II)、Cd(II)の共沈機構を固体分析および化学工学的な手法を用いて定量的に同定した。得られた知見を元に、水酸化第二鉄および水酸化アルミニウムへの表面錯体モデルおよび沈殿生成に対する反応速度モデルを組み込んだ化学平衡計算により、固液界面における各種有害元素の不動化に関する定量モデルを得た。得られたモデルを実在の坑廃水の中和処理に適用したところ、いずれも有害元素の除去も良好に再現可能であった。
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