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2012 年度 実施状況報告書

鉄触媒を利用した固体電解質によるCO2直接分解

研究課題

研究課題/領域番号 24561010
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

柏谷 悦章  京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (10169435)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードCO2電解 / CO2削減
研究概要

福島の原発事故によって日本におけるCO2削減問題は大きく後退したと言える.しかし,長期的視野に立てば,CO2削減は避けて通ることは出来ない重要な問題である.CO2の電解もその基礎技術の一つであり,炭素と酸素に分離して再利用出来れば,環境問題と資源問題を軽減する一つの方策になり得るものと思われる.現在,鉄鋼業ではCO2を削減するため,様々な分野で省エネルギー・省資源に取り組んでいる.その中で,CCS(CO2 capture and storage)として,CO2を大量に分離貯蔵する技術開発が進んでいる.このとき,分離したCO2を原料として,自然エネルギー(風量,太陽光)のような変動の大きい電源を使用し,炭素および酸素,また状況に応じてCOガスなどを製造出来れば,その電源変動を吸収し,既存電源設備への負荷を軽減出来るため今後重要になるものと考えられる.
本研究ではジルコニア固体電解質を用いてCO2電解を行った.アノード側の反応は,
O2- → 1/2 O2(g) + 2e- (1)カソード側の反応は,CO2(g) +2e- =CO(g) + O2- (2) と考えられる.
電解質のアノード側はO2ガス発生側でPt電極とした.カソード側は,CO2ガス分解側であり,Pt電極およびFe電極を用いてそれぞれCO2分解性能を比較した.H24年度は,実験装置の作成,基礎データの収集に努めた.
カソード側にPt電極を用いた場合の結果は良好なもので,本実験装置でCO2の高温電解が比較的容易に進行する事を確認出来た.現在,Fe電極において,実験中である.Fe電極では鉄の酸化反応が進行しすぎて,発熱し固体電解質が割れるトラブルが相次いだ.H25年度は電解温度を比較的低い温度に設定して,最適条件を決定する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験装置が完成し,ガス分析と併用してCO2電解が行えるようになった.比較用として行っているPt電極を用いた実験が予定通り進行している.現在,鉄電極を用いた場合の反応機構,最適条件などを探査中である.

今後の研究の推進方策

カソード側に鉄電極を使用した場合,現象が複雑で時には大きな発熱により固体電解質が割れてしまう場合がある.また,CO2の電解量の変動も大きい.これらの原因を明らかにし,Fe電極の場合の反応機構を明らかにすることで,電解の最適条件を見つける.

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 高温 CO 2電解への鉄触媒利 電解への鉄触媒利 電解への鉄触媒利用2013

    • 著者名/発表者名
      塩見燿平,柏谷悦章,長谷川将克
    • 学会等名
      日本鉄鋼協会 CAMP-ISIJ VOL. 27(2013)
    • 発表場所
      東京電機大学
    • 年月日
      20130327-20130329
  • [学会発表] ジルコニア固体電解質を利用したCO2 電解と鉄触媒の影響2012

    • 著者名/発表者名
      柏谷悦章,長谷川将克
    • 学会等名
      日本鉄鋼協会 CAMP-ISIJ VOL. 26(2012)
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      20120927-20120929

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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