バイオマスの炭化挙動は種類によって大きく異なるが,バイオマスを構成する主成分である,セルロース,ヘミセルロース,リグニン,ポリペプトンの単独の分解挙動とその構成比からおおよそ推定できることがわかった。また,灰分としてカリウムが存在するとセルロースの分解挙動が変化し,より低温域から分解が始まることがわかった。タンパク質を含んだバイオマスから得られた炭化物はその中に窒素を含むことがわかった。そして,その窒素のために表面の親水性が向上し,低湿度域における水蒸気吸着量が増加した。また,塩化カリウムを灰分として含む場合,高相対圧での水蒸気吸着量が増加するため,調湿能が大きく向上することが明らかとなった。
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