研究課題/領域番号 |
24561025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
帆足 英二 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40520698)
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研究分担者 |
堀池 寛 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20252611)
木村 晴行 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門, 上席嘱託研究員 (20343915)
鈴木 幸子 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20403157)
山岡 信夫 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 技術専門職員 (80444561)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 液体金属噴流 / 磁場制御 / 自由表面流 |
研究概要 |
今年度はまずシミュレーションにより、液体金属噴流を湾曲させるために必要な磁場条件を明らかにした。主な対象としている国際核融合材料照射施設(IFMIF)向け磁場制御型液体金属リチウムターゲットについてシミュレーションを実施し、目的の湾曲噴流ターゲットが実現可能であることを明らかにした。その際、リチウムターゲットを磁場で制御するためのノズル一体型電磁石の概念構造を提案し、シミュレーションでその成立性を実証することができた。一方で、本研究で計画している実験は、最終的な目的である液体金属リチウムの代わりに液体金属ガリウムの使用を想定している。これは、リチウムが危険物で扱いが難しく、装置が大掛かりなものになるため、実験のコストダウンを考慮してのことである。ガリウムとリチウムの物性値を比較し、電磁流体において重要となる無次元パラメータ(磁気レイノルズ数、相互作用係数)を合わせるように実験条件の検討を行い、ガリウム実験用のノズル一体型電磁石の設計を行った。また、当研究室が保有する電源の容量の関係より、当初の電磁石設計からの大幅な変更が余儀なくされたが、シミュレーションを用い、ガリウム実験の成立性を検証、ノズル一体型電磁石の設計を決定した。それに伴い、今年度は各部位の電磁石について製作を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度はシミュレーションによる検証とノズル一体型電磁石設計・製作を行うことを目標としていた。製作自体は、設計の遅れ(検証に伴う設計改良)があったため、若干の遅れがあるが、鉄心製作は終了したため、その遅れは概ね取り戻していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は実験ループ設計を行い、製作を実施する。ノズル一体型電磁石の設置架台やタンク、配管系の設計・製作を行い、来年度の実験実施に向けて準備を行う。また、コイルを購入し、磁場の生成実験を実施する。 一方で、前年までのシミュレーションは2次元の簡易シミュレーションであった。そこで、3次元電磁流体解析コードの作成に向け、今年度はそのベースとなる流体解析コードの整備と基本的な電磁場解析コードの基本設計、整備を行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費は、主にループ製作に使用する。ノズル一体型電磁石用架台製作、コイル製作、ループ配管系製作、タンク系製作に使用するが、それらと共に、情報収集のための学会参加にも使用する予定である。
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