研究課題/領域番号 |
24561034
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
梶原 健 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門 企画調整室, 研究員 (90450311)
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研究分担者 |
小田 靖久 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門 那珂核融合研究所, 研究員 (60512209)
高橋 幸司 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門 那珂核融合研究所, 研究員 (70354644)
坂本 慶司 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 核融合研究開発部門 那珂核融合研究所, グループリーダー (90343904)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ジャイロトロン / マルチ周波数 |
研究実績の概要 |
核融合装置の電子サイクロトロン加熱装置の高周波発振源である高パワー長パルスジャイロトロンを複数の周波数で運転させるにあたり、ジャイロトロン内部に設置されるモード変換器及びミラー系のマルチ周波数化が必須である。モード変換器及びミラー系は超高次モードを用いるキャビティ発振モードからガウス状ビームへ変換する機器であり、高パワー長パルスジャイロトロンでは、ジャイロトロン内部で発生する高周波損失を十分に低減するために、99%近い変換効率が要求される。マルチ周波数運転を行うジャイロトロンでは、出力窓の透過周波数においてキャビティ内の高周波の回転角度が一致する特異なモード系列が用いられているが、マルチ周波数ジャイロトロン内部のモード変換器は、これらのモード系列すべてに対して高い変換効率を確保することが、マルチ周波数化の必須技術となる。昨年度、代数関数の多項式を用いてモード変換器内部を表現する設計手法を用いてモード変換器の設計を行なってきた。しかし、この従来の設計手法では、十分な効率が得られないことが明らかになったため、任意の表面形状を扱えるマップ方式の設計手法へと改良を行い再度、最適化をやり直すとともに、また、モード変換器出力を出力窓へ伝送するミラー系の設計も進めた。これにより、従来の設計手法では得られなかった、マルチ周波数モード系列において高い性能を有するモード変換器の製作への見通しを立てることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
従来の最適化手法に関して改良すべき点がみつかったため、その改良を行うこととした。このため、本年度製作予定であったモード変換器のモックアップの製作が間に合わなかった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、モード変換器の最適化を進め、その結果を用いて低パワー試験が可能なモード変換器のモックアップをアルミにて作成し、低パワー試験を実施、計算結果と比較する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は昨年度に設計したモード変換器のモックアップの製作を行う予定であったが、モード変換器の最適化手法に関して改良すべき点がみつかり、現在のものより性能がよいものが製作できることが明らかとなった。現在この計算手法を用いて最適化を進めているところだが、モックアップの製作、実験を行うことはできなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
モックアップの製作、及び試験を行う。
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