ウランと窒素ドナー配位子の錯生成を利用して,新たな光物性をもつイオン液体を合成した。出発物質である四ハロゲン化ウラン(UX4)を固気反応によって合成した。四ハロゲン化物はUF4(水色)、UCl4(緑色)、UBr4(深緑色)、UI4(暗紫色)と顕著な発色を有する粉体として得られた。これを種々の有機溶媒やイオン液体に溶解し,液相内での光物性が未解明のU(IV)錯体の電子スペクトルをUV-Vis-NIR吸収分光と時間分解型レーザー誘起発光(TRLFS)によって得た。ウランがイオン液体相に取り込まれることで発光特性が有機溶媒とくらべて大きく異なることが明らかになった。
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