近年様々な分野で利用されている、中高エネルギー粒子の照射影響評価の改善を図るためには原子核反応の寄与を取り入れる必要がある。この原子核反応のうち中高エネルギーにおいて特徴的な核破砕片生成反応に着目し、その系統性を入射粒子種やエネルギーに対する包括的な実測データにより明らかにすることを試みた。独自に開発した測定器と散乱槽を改良し、4種類の入射粒子に対して3つの入射エネルギーで5種類のターゲットを照射し、生成した核破砕片を3つの角度で測定した。得られたデータを理論計算結果と比較し、その不一致の系統性を反応過程について明らかにした。
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