軽量で高容量な水素貯蔵材料の開発を目的にして、カルシウムアミドの熱分解によって得られる高活性でナノ構造を有したカルシウム窒化物の水素吸蔵能を確認するとともに水素貯蔵材料としての特性解明を目指した。また、メラミンや尿素、シアヌル酸を原料に合成された窒化炭素(g-C3N4)は、トリアジン骨格をもつグラファイトに類似した層状構造を有しているが、BET表面積が約9 m2/gと小さく水素吸蔵性も低かった。そこでさらに、合成条件によるg-C3N4の特性変化を期待して、原料の違いや担体上への分散担持、また酸処理により高表面積化したナノ窒化炭素や触媒的に活性な金属と複合化したg-C3N4について検討した。
|