研究課題/領域番号 |
24561060
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
李 朝陽 高知工科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (50461380)
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研究分担者 |
川原村 敏幸 高知工科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00512021)
古田 寛 高知工科大学, 工学部, 准教授 (10389207)
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キーワード | 色素増感型薄膜太陽電池 / 酸化亜鉛 / ナノロート / 透明導電膜 / 高配向 |
研究概要 |
色素増感型薄膜太陽電池(DSC)を更に効率化させるために、光電極に特殊なナノ構造体を有する酸化亜鉛(ZnO)を透明導電膜用いて、飛躍的に比表面積を増大させ色素容量を増やし、技術開発を行います. 今年度はDCスパッタ法で透明導電膜ITO低抵抗膜を作製成功しました。また、RFスパッタリング法で低抵抗や高透明率導電膜AZOとGZO:(酸化亜鉛に酸化アルミニウムや酸化ガリウムを添加した)を実現しました。その透明導電膜の表面に、ナノ構造体を有する酸化亜鉛薄膜を形成させました。パラメーターを最適化調整して、大比表面積、高配向ZnOナノロートを形成しました。 色素増感型太陽電池の試作製と評価:色素貯蔵効率の向上、高効率なセルの設計、色素を封止するための治具を作製する。色素増感型太陽電池(DSC)の安定性を評価する。 受光面積10mm角の太陽電池効率の初期測定を行う。DSCの変換効率は、AM1.5(100.0 mW/cm2)において3.2% (10mm角)を実現しました。 成果として、25年度査読論文6件、国際会議招待講演5件、国際学生発表5件、国際会議優秀論文賞1件。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今に至る高配向ナノ構造体の開発は順調に進んでます。成長とコントロールに関するメカニズムもよく研究者によって理解されてます。 高変換効率DSCは測定され、色素増感型太陽電池のパフォーマスも良好です。共同研究グループの設備の問題が発生したため、CNTを使った対向電極の使用だけが少し計画より遅れています。
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今後の研究の推進方策 |
色素の吸着量を増大させる為に高配向ナノ構造体の開発を進める。また、耐食性を向上させる為にTiO2等をナノ構造体にコーティングする技術開発を行う。これらはどちらもミスト法とスピンコート法等を中心に行う予定である。これら技術により様々なナノ構造体を形成し、比較評価する。 光電極、対向電極、色素、電解液の評価:色素増感型太陽電池(DSC)の形成の為、光電極と色素、対向電極と電解液の相性について評価する。酸化亜鉛(ZnO)薄膜及びナノ構造体の形成制御によって作製した様々なナノ構造体を有する光電極は、キャリアの再結合の抑制、及び、色素による吸収の向上に着目して比較評価する。 DSCパッケージ化技術等も含めて見当し、高効率かつ安定性に優れた色素増感型太陽電池(DSC)の形成を目指す。最終年度には、上記要素技術開発により、高変換効率DSCに目指しています。
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次年度の研究費の使用計画 |
消耗品として、RFマグネトロンスパッタ(rf-SPT)装置を整備するために、真空部品が必要である。H26年度、色素増感型太陽電池(DSC)の試作のため、色素、電解液、透明導電膜付き(FTO) ガラスなども消耗品として加えた。 H26年には、研究の成果を国際と国内会議に参加予定である。そのための旅費と参加費を計上した。 支出費目:消耗品:色素増感型太陽電池の作製用の色素、電解液、透明導電膜、 ガス、基板等。外部評価依頼:色素増感型太陽電池特性測定。 旅費は26年度共に、研究の打ち合せとして1回、また、2回で国内と海外で成果発表に必要な旅費を見積った。
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