期間延長の主目的は、一夫多妻・雌性先熟種のダンダラトラギス(トラギス科)の雄から雌への逆方向性転換を確認するための実験を、再度、瀬底島において実施することであった。幼魚加入期以前に結果を出すため、前年より約1ヶ月早めて、3月末から雌除去・雄独身化実験を開始したが、個体数が極端に少なく、独身化した雄3個体が5月末にはすべて消失してしまい、結果を得ることができなかった。前年までの瀬底島における成果をまとめ、学会発表と論文投稿を行った。 一方、口永良部島で予定していた野外調査は噴火のため実施を見送った。前年までに実施した一夫多妻・雌性先熟種のフタスジリュウキュウスズメダイ(スズメダイ科)とナメラヤッコ(キンチャクダイ科)のデータの分析を進め、性転換の発現パターンの多様性に関する学会発表を行った。
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