研究課題/領域番号 |
24570036
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研究機関 | 独立行政法人水産総合研究センター |
研究代表者 |
玉手 剛 独立行政法人水産総合研究センター, 東北区水産研究所, 任期付研究員 (30374200)
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キーワード | 性淘汰 / 性比 / 雄間闘争 / 体サイズ / 二次性徴 |
研究概要 |
今年度の春季調査(サクラマスのスモルト調査)は主に本州北部の太平洋側に位置する音部川および石浜沢)で行い,本研究課題に係る降海型幼魚(スモルト)の性比等のデータを得ることができた。各河川におけるスモルトの雌の割合は下記の通りである(括弧内は測定尾数):音部川,92.5% (53); 石浜沢,86.4% (22)。 秋季のサクラマス親魚調査は本州北部太平洋側の音部川および関口川に加え,北海道の茂初山別川および天塩川水系名寄川支流において行った。音部川では計10尾の遡上親魚(降海型親魚)が捕獲されたが全て雌であり(平均尾叉長57.4cm),雄の親魚は河川残留型のみ見られた。関口川で捕獲された親魚は全て河川残留型(雄77尾,雌12尾)であった。茂初山別川で捕獲した28尾の遡上親魚のうち,25尾が雌(平均尾叉長46.7cm)であり,雄は3尾のみ(平均尾叉長43.0cm)確認された。名寄川支流において捕獲した遡上親魚14尾中5尾が雄(平均尾叉長約44cm)であった。以上のように,概して雄の遡上親魚の捕獲数は少なかった。 なお,本研究課題に係る成果発表として,玉手「降海型サクラマスにおける死亡率の性差と体サイズの性的二型の関係:個体群間比較による検証」(第35回魚類系統研究会),玉手「進化生態学の見地から死亡率の性差と体サイズの性的二型の関係を探る:サクラマスを対象とした一連の研究紹介」(第14回東日本魚類生態研究会)などがある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
雄の遡上親魚のデータ(サンプル数)が十分とはいえないため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の調査は,新たな調査河川として割合的により多くの雄の遡上親魚がいると思われる北海道東部河川を加えて行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
バッテリーなどの捕獲機器(電気ショッカー)関連品の消耗が想定より少なく,それらの購入を控えたため。 次年度使用額については,出張(旅費)や捕獲機器関連品などに使用する予定である。
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