光合成の光阻害に関して、研究代表者らはこれまでに1) 強光下で発生する活性酸素が光化学系IIの修復を阻害すること、2) 活性酸素が修復に必要なタンパク質合成を阻害すること、3) タンパク質合成系の中で翻訳因子EF-Gが活性酸素の標的になることを明らかにした。本研究では、1) シアノバクテリアでは他の翻訳因子EF-Tuも活性酸素の標的となり、Cys82で分子間ジスルフィド結合やスルフェン酸を形成して失活すること、2) Cys82をセリンに改変したEF-Tuを発現させると光化学系IIの強光耐性が増大すること、3) シロイヌナズナ葉緑体翻訳因子EF-GやEF-Tuも酸化標的になることを明らかにした。
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